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2021-10-05 23:04:00

興野医療アドバイザーからの言葉をもとに

先日興野先生にオンライン面談をお願いされた子どもさんがいます。とても気持ちの優しい子どもさんです。

 

様々な環境の変化に心身おいつかなくなり学校を休みがちになりました。家庭で過ごす時間が増えると家庭での安心感は増えますがその一方で時間の過ごし方を調整する大きなテーマが生じます。

 

ストレス対処法の一つに「回避」という対処法があります。強いストレスから十分距離をとり心身を整えます。一見逃げているように感じられるかもしれませんが自分の身を守れるのは自分だけです。ゲーム等好きなことばかりに没頭するのにも意味があります。その時間は嫌な記憶から離れることができます。

 

ただ同じ方法ばかりでストレスを軽減していくとその行為から依存に繋がることもありそこの調整が難しいところです。ストレスを緩和する方法を他のことでも上手に見つけていけるとバランスのよい時間の過ごし方ができるようになり自分でコントロールできることが自信に繋がります。

 

興野先生からアドバイスをいただかれたお母様が面談後に早速本人とゲームの使い方や時間の過ごし方等を一緒に話をされたそうです。素晴らしいですね。母子一緒にこうしてみようと本人のテーマを共有していただき応援してもらえる。子どもにとって何よりものエネルギーになります。保護者としてできること、子ども自身でできること、私ども支援職でできること。各々の役割と力の活かし方が見えてくるとよか方向に進みやすくなります。子どもの力を信じていらっしゃるからこそのお母様の言葉であることは子ども自身にも伝わる時が訪れます。

 

お母様の主体的な取り組みに私どもも元気をいただいた一日となりました。お母様とお話ししていると子どもさんを大切に思われていること、子どもさんの気持ちを優先して応援されていらっしゃることが伝わってまいります。興野先生からも子どもさんの豊かな力を一緒に応援していきましょうとのメッセージをいただきました。

 

受診できなくても興野先生からご助言いただくだけで元気をいただきます。何でも直接会うことが最適と考えてしまいがちですが物理的な距離を保ちながらお話しができること、時間を調整しやすいこと、子どもを応援する他の支援職も一緒に参加できること等良い気づきも多く、オンラインならではの良さもたくさん感じる一日となりました。興野先生と面談にいらしてくださった親子に心から感謝いたします。

2021-10-03 05:21:00

子どもから大人までのフリースクールに

私どもスタッフとサポートメンバーの一部と希望された保護者で今年の7月に福山支援コーディネーターの事務所のすずらんに集いました。

 

「人吉未来塾」という形で休日を利用して各々の意思で集いました。長期間不登校で悩むA君の「学校に行くのは苦しいけど自宅で一人で勉強したい」というメッセージをもとにA君のように悩んでいる子どもに学びの新たな選択肢を届けるための第一歩を皆で考える機会となりました。

 

並行してもう一つ私どもには大きな課題があり、支援職の人材育成を目指しての集いでもありました。現在子ども支援についている皆年齢を重ねていきます。支援が途切れないようにしていくためには人材育成が不可欠です。これから支援職を目指す方々に子ども支援を通じてともに仕事をする喜びを味わいながら私どもでできるできる限りの応援をしていきます。①長期間苦しんでいる子どもたちの新たな学びのサポート②子どもたちを支える支援職のサポート。この2つを柱に準備を重ねてきました。

 

あれから3ヶ月。思いをともにした仲間と新たな学びの場所を求める子どもたち、保護者の方々まで繋がりの輪が自然に広がってきました。今来実を小学生から大学生、社会人の50代の方々まで体験利用されています。元保育士さんから介護士さんまで。皆がスタッフかのように皆で一人ひとりの子どもたちを大切にしていく形が私どもの予想を超えるスピードで生まれつつあります。「私たち一人ひとりに自分にしかできない役割がある」それを来実で是非見つけていただきたいと願ってます。

 

今回は直接的な支援は少なく悩みに応じて来実の中で小さな繋がりを築くお手伝いをし、その繋がりが重なって結果的に子どもたちを応援してくださる方々が増えていき大きなチームとなりつつあります。何でも広げていけばよいものではなくどの子どもとどの人が繋がると安心が増えていくか、その見極めと継続的な見守り、再調整で全体の支援の状況を見通していきます。

 

大人の方で来実を利用される方にとってはまさに「自分のテーマと向き合いつつ悩んだ経験を誰かのために活かす」場となることが期待できます。悩むのは自らのテーマと闘っている証。そこをどのように一緒に越えていけるかを考える場でありたいです。どの業界でも人材不足が叫ばれる中、いかに皆の持ち味を活かせる取り組みができるか、皆で知恵を出し合いながら挑戦中です。皆様の応援が私どもの励みになります。いつも貴重なご意見をいただき本当にありがとうございます。

 

 

2021-10-01 06:46:00

親子に笑顔が戻る場所に

昨晩も各々他の業務を全て終えてぶけぐらで時間を過ごしました。試行段階中の来実のホームページをご覧になり来談を申し込まれた母子が来談されました。

 

朝になると不調が強く出てなかなか登校できない日々が続き本人もお母様もうまくできない自分自身を責めて苦しまれていました。周りの人と同じようにできないことが増えることは子どもにとっても大人にとっても大きな苦しみとなります。私どもサポートメンバーも休職したり仕事を失ったりする等の経験を重ねながら日々生きてまいりましたのでまだ子どもなのにこのような苦しみを与えてしまう現状に胸が痛みます。日中に気持ちが沈みやすいため学校の別室も適応指導教室にもなかなか行くことができず来実のホームページをご覧になって本人がいきたいと思っての来談でした。人目の気にならない暗い時間帯なら動ける子どもにとってもよか時間帯です。子ども本人が来実のホームページのとまり木のイラストを携帯でみてくれたそうです。胸が熱くなりました。

 

朝不調が強くても夕方頃からなら出かけられる。しかも一番安心できるお母さんと一緒に。来実でできることは安心できる人と安心して時間を過ごす中で元気をためるお手伝いをすることだと思ってます。

 

昨晩きてくれたCさんはバッグにたくさんの勉強道具をつめてきてくれました。いつも喧嘩になる兄も勉強道具を優しく貸してくれたのも嬉しかったと教えてくれました。礼儀正しく私どものことも優しく気遣ってくれるCさん。一緒に過ごしていると心が優しい気持ちになります。お母様もCさんの笑顔にホッとされたご様子でした。友尻アドバイザーとお母様、Cさんと心理士という親子並行面接です。

 

いくつになっても苦しい時に苦しいと伝えられる人がいること。それは学校にも家庭にも必要です。人生十数年の人生歴の子どもの一番の仕事は「子どもにしっかり戻り」自分の気持ちや辛いことを安心して伝えられるようになること。最初から何もかも求めてしまうと自分のことを自分で決める心の力は育ちません。一人ひとりの子どもの状態に合う親子に笑顔が戻る支援の在り方を皆で考えていければ嬉しいです。「また来たい」というCさんの意思をできる限り応援してあげたいと思います。子どもの学びを保障してあげるのは私たち大人の大切な役割だと思います。

2021-09-28 21:33:00

第1回 来実ーティング

心理応援スタッフ+ピアサポートメンバーで初めてのミーティング(名付けて来実ーティング)をしました。

 

メンバーも各々離れた場所で様々な暮らしをしております。繋がったこと自体が奇跡的です。

 

自分の経験を活かし心理士を目指すために編入学して学ぶ植物と創作をこよなく愛するAさん

 

丁寧さと責任感の強さで物事も人も人一倍大切にできる「努力できることが才能」がぴったりのBさん

 

頭の回転の速さと穏やかな口調が魅力的。ご家族に温かい料理もふるまわれる紳士的なCさん

 

本と創作と嵐が大好き。旅行の時は友人に手作りのガイドブックまで作成してあげる魅力満載のDさん

 

一つひとつの物事の流れ、丁寧な段取りと相手への気遣い溢れる愛情深いEさん

 

私の人生の心の友。たくさんの方々のピンチを支えてくれた遠く広島からの心強い応援者Fさん

 

6人のメンバーに共通していること

①言葉で繋がる力に長けている(言語理解能力)

②心の感度が高い

③相手を大切にできる丁寧さ

 

来実の子どもたちをこのスペシャルなピアサポートメンバーが支えてくれます。一人ひとりの勇気がなければ出会わなかったメンバーばかり。感謝ばかりです。来実スタッフが自信をもって子どもたちにお繋ぎしてまいります。子どもから大人まで「困った時に困った」と言える、力を借りれる関係性を構築していきます。

 

これから2つのチームに分かれて繋がりのサポートと学習のサポート双方から子どもたちをフォローしていく予定です。子どもから大人までのとまり木の場所、来実を大切に皆で築いていきます。応援していただければ嬉しいです。

 

2021-09-28 06:39:00

「自分の役割」に気づき今できることをやる

よくご相談の中で多いのが「自分に何が向くのかわからない」というお仕事に関する相談です。

 

自分の好きなこと、関心があることを仕事にしている人はきっとあまりそう多くない現状があると思われます。生活のため、家族のためにきつい思いをこらえて仕事されている方々も少なくないと思います。

 

 

例えば自分に向くか向かないかで仕事を選ぶとすると、まず何をもって向くのか、向かないのか、向くか向かないを誰が決めるのか‥適性検査等で傾向はわかりますが、向くと思って決めたその職場がどのような環境かまではわかりません。

 

 

結局、自分の選んだ道でどのような環境かを確かめていきながら継続できるかできないか、自分の判断になります。

 

 

自分に何が向くのかを考え続けることにエネルギーを費やしてきつくなられている場合は「今の自分に何ができるか」を検討されてみられたらよかと思います。きっと各々自分にしかできない家庭での、職場での役割がある。一人ひとり別々の環境で過ごし様々な時間の重ね方で今の自分まで辿り着いた方々ばかりです。まずは今までの自分に「色々あったけどよう今日まで頑張ってきたなあ」と日々労いの言葉をかけてあげられる自分でありたいものですね。

 

そして自分の言動を振り返りすぎて職場で苦しくなる方はできれば誰かのためにできることを探す対人援助職がもしかすると一つの選択肢になるかもしれません。自分の気づく力、考える力を自らに向き合いすぎて苦しい人はその力を誰かのために活かせるようになると自分も相手も元気がたまりやすくなります。

 

 

今サポートメンバーは「自分の力を誰かのために活かす」取り組みを始めています。サポートメンバーの関わりの中で子どもたちがどんどん元気になって主体性を回復していく姿に日々スタッフとして感動します。サポートメンバーはまさに今「自分にしかできない役割」に気づきつつある。その真摯な取り組みに一緒に子どもサポートができる喜びを感じる毎日です。